遠くにいる人と話をする

複数拠点でサービス開発をしてかなりの年月が経ったので、リモートでメンバーと作業をすることには慣れきっているのだけど、それでもやっぱり、ビデオ通話って独特の距離感を感じることがある。マイクやスピーカーの調子が悪かったりして、音声が聞き取りにくかったり、音声や映像に遅延があるときはもちろんだけど、そうでないときも、なんか遠くにいるなーと感じたりする。

なんだろう、この感じ、と思っていた所、それって、この長テーブルの端と端に座って、お〜い、みたいに言ってる感じですよね、って言われて、ああ、それそれ!って思った。

スマホやパソコンのインカメラで通話する場合など、相手の顔が画面に大きく映し出されるから、相手の表情や感情の機微を読み取ることはできる。できる気がしている。でも、それは質感を伴わない情報のやり取りに過ぎなくて、実際には多くの情報が端折られている。もしかすると、ビデオ通話では、相手を平面として見ることで、実際にはそこにいないという前提で成立していて、足りない情報を何となく自分の感覚で補完しながら、ふんわりとした対象を相手にコミュニケーションを取っているのかもしれない。

そばにいないから距離を感じる、というわけはないとすると、コミュニケーションに質感が伴えば、この心理的距離感は縮まるんだろうか。